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亡国のイージス

日曜日のレビューになってしまうのですが、渋谷ピカデリーにて13:15の回『亡国のイージス』を鑑賞。

原作は福井晴敏。本作、『亡国のイージス』で110万部のベストセラー。また、『終戦のローレライ』・『戦国自衛隊1549』の原作も手がけており、この三作とも、本年度公開されている。
主演は真田広之。脇を固めるのは、寺尾聡&原田美恵子コンビ(『半落ち』)、中井喜一(『壬生義士伝』)、佐藤浩市(『忠臣蔵外伝/四谷怪談』)、原田芳雄(『浪人街』)など、日本映画界を代表する俳優陣。監督には坂本順治(『顔』、『KT』など)。また編集ウィリアム・アンダーソン(『トゥルーマン・ショー』)、音楽はトレバー・ジョーンズ(『13デイズ』)が担当する力の入れよう。さらに豪華なことに、防衛庁・航空自衛隊・海上自衛隊がバックアップ。かなり熱い映画になりそうだ。

ギリシャ神話に出てくる「イージス」とは、全ての神ゼウスが娘のアテナに与えた、邪悪な心を払う"盾"のこと。また、その意味を受けて、専守防衛の要になっている海上自衛隊の護衛艦にもこの名前がつけられている。

作品の意図としては、
愛国心や、この国の語られるべき未来、守るべき国家というのが、空虚な言葉でしか表せない私たちに、この「亡国のイージス(盾)」は意味を成すのか?軍事力と専守防衛の矛盾や、理想論など決して許されぬ現実を突きつけられる時代に、私たちは答えを出せるのだろうか?ということを投げかけている。決して、自衛隊の再武装を促す映画ではなく、自分たちの足元を今一度、改めて考え、再認識する映画のように思う。

鑑賞後の感想だが、ストーリーについて、2時間7分という枠の中では、あまりにも詰めすぎた感は否めない。原作を背負いすぎたのか、端々にストーリーのテンポが軽く感じられた。先任伍長の人間味あふれる言動や規律に縛られない、より人として”大事なこと”に対する行動と責任は、とてもよく感じられたのだが、一発の銃弾やミサイルの重みや緊張感、閉鎖的な空間の中での恐怖や心理状況、また、陸の平静さとのギャップや、国家安全保障会議での緊縛した雰囲気が全然感じられなかった。映像に関してはとても自然に見れたし、VFXは、とてもレベルが高いと思いました。ただ、やっぱり副官の動機付けや、責任の重さ、部下を従えているという、威厳と正義みたいな厚みが、足りないでしょう。
起承転結とストーリーの流れの強弱、物語の説明などが疎かになっている部分は否めないし、いろいろな部分で言葉に頼ろうとする説明が多いようにも感じました。
しかし、エンターテイメントとしてはイージス艦の中の世界観などのヴィジュアル面、豪華キャスト人による演技によるところの、演出面は面白いと思ったし、活きているので支えられたと思います。


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