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Ray

昨日は映画の日ということもあり、仕事を早めに切り上げてシネマライズで19:15回の『Ray』を鑑賞。
一言、この作品にはガツンとやられた。すばらしい話のテンポ、キャストの最高のパフォーマンス、テイラー・ハックフォード監督の映画化にたどり着くまでの15年間のリサーチと線蜜なインタビューに感謝したい。
残念ながら映画の完成を待たずしてこの世を去ったレイ・チャールズ。”ソウルの神様”といった音楽のみの軽い知識しか持ち合わせていなかったが、この映画で彼の生い立ちや成功へのステップ、彼にとっての母親の存在など彼の人生の良い部分もそうだが、彼のトラウマ、ドラッグや女性関係など人としての弱い部分もさらけ出していて、少しではあるが彼を知れて良かったし、さまざまな逆境や悲劇・偏見・中毒そしてそれを克服する意志をもった本当に良いストーリーになっている。

良かったといえば、レイ・チャールズを演じたジェイミー・フォックスだが、彼がレイ・チャールズだった。それしかいえないくらい仕草やクセ、体はもちろん、口の動かし方から話し方までがレイ・チャールズその人に見えた。内面的な部分の理解もないとこれほどまでには見えないのではないかと思う。今年のオスカーは彼で好かったと、いまさらながらに思った。

この映画は幼少期と50年代から60年代をベースとして物語が進んでいく。彼がフロリダからバスでシアトルへ、そしてニューヨークを拠点とするアトランティック・レコードをへてABCパラマウントに移って行くのだが、流れてくる曲に耳を傾けると聞いたことがある曲も何回か出てくる。パワフルな音でリズムがイイ「What'd I Say」の時は、足がステップを踏んでいたぐらい気持ちよかった。

「盲目だからといって人に慈悲をもらうんじゃない、どんなときでも自分の2本の足で立てる人間になりなさい」と母親から教え込まれる部分があるのだが、特定のジャンルや境を設けることなく彼らしく作っていくことでさまざまなファンを作り出していったノー・ボーダーな音楽制作にもそんな母親の影響が垣間見えた。

また、レイが素敵な女性とそうでない女性を見分ける術は、ユーモアもあって面白かった。今年見た中でも是非必見の映画の1本。


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